【ちょっと書評】図書館戦争シリーズ(有川浩)

図書館戦争(有川浩)


著者によると「この物語は、こんな世の中ありえねぇだろと笑っていただいてなんぼの本です。この設定を笑いとばせる世の中でこそ気楽に読んでいただける本です」(文庫版あとがきより)とのこと。
確かにそう考えると「近未来型フィクションとはいえ、本をめぐって銃弾が飛び交うという設定は感情移入がどうにも難しいぜー!」などと懊悩することもありません。

有川浩さんの小説は初めて読みましたが、キャラクターの立て方がこれほど巧い方はなかなかいないんじゃないかと思います。3作目の「図書館危機」を呼んだあと、「県庁おもてなし課」を挟んでみた感じでは、このシリーズだけ際立っているのかも、とは思いましたけど。恋愛模様もそれ以上甘さを出したら本を閉じますよ、というギリギリのところ抑えてくれていますし、プロットをたてずにこれが書けるというのは本当にすごいと思います。

図書館戦争(榮倉奈々)
実写版の映画は、webサイトで予告編だけ見ました。
そのキャストがそれなりにマッチしていたことも、楽しく読むことができた要因かもしれません。ただ、4作を読み終えてみると田中圭はクールな手塚慧の方がイメージに近く、笑い上戸の小牧は小出恵介かなと。あと玄田隊長については先に橋本じゅんを見ていたにもかかわらず、最初から最後まで松重豊のままでした。

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