【参院選】リテラシーの乏しい有権者が、憲法改正への扉を開いた。

6257258153_291646132e_zphoto:Hajime Nagahata

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改憲派は「知らない」有権者に感謝する結果に

先日の参院選。憲法改正に前向きな勢力が「3分の2」の議席を確保することの意味を知らないまま投票した人がかなりの数、いたらしい。高知新聞によると、高知市内で100人の有権者に聞いたところ、83人が「知らない」と答えたという。神奈川新聞も同様の調査を行い、100人のうち67人が「知らない」と答えたと紙面で伝えています。テレビのリモコンで全国一斉調査を行えば、驚愕の結果になったことでしょう。

仕事、就・転職活動、子育て、親の介護……いまの時代、目の前のことに精一杯で、政治のことを考える余裕がない人がきっと多いのだろうと想像します。政治に失望し、諦めてしまった人もいるはず。僕は独り身でフリーランスの超低所得者なので、政治家に期待することは何もありません。老後の備えがまったくできない生活から脱出するには、自力で仕事を増やして収益を上げる以外にないからです。

僕が学ぶのは、それが権力者のまやかしに抗う唯一の術だと思うからです。
一度、権力を握った者は、知略の限りを尽くしてそれを守ろうとします。本来、そこに目を光らせ、ずるい真似をゆるさないように監視するのはジャーナリズムの役目なのですが、残念ながら今、日本のジャーナリズムは瀕死の状態です。ですから真実を知るには、信頼に値するジャーナリストとメディアを自力で探して学ぶしかありません。骨の折れる作業ですが、そのうちにどのメディアが裏付けのない情報や証拠能力のない写真、悪意に満ちた憶測を垂れ流しているのか分かるようになります。

これがリテラシーです。身につけて磨けば、よくわからないと思い込んでいた政治のことが理解できるようになります。そして権力者の、政治家のまかやしを見破ることもできるようになります。仕事、子育て、介護。目の前にいつも横たわっている難題を解決するための方法も見えてくるんじゃないかな、と思います。

ともあれ、選挙は終わりました。首をかしげたまま投じた一票でも、積もれば国が動きます。英国のEU離脱を決定づけた国民投票では「残留が分かっているから離脱にいれた」という有権者がたくさんいた、と報道されていましたが、後悔しても始まりません。

日本の場合は、事実上、憲法改正の国会発議が可能になったという段階ですが、ここまでたどり着いたのは現在の安倍政権が初めて。改憲論議は自民党が2012年に発表した草案を巡って展開されることになりますが、高知、神奈川新聞の調査結果に基づくなら、それを読んだことすらない有権者の行動によって、憲法改正への扉が開いたことになります。
中国、韓国、北朝鮮は9条が改正される可能性がでてきたことで警戒を強めているらしいですが、これを知ったら呆れるでしょうね。どれだけのんきな国民なんだと。

ここまで来たら、安倍晋三首相は在任中に国民投票まで突き進むでしょう。ジョン・フォスター・ダレスの悪魔的な交渉術に翻弄され、国家としてのプライドをアメリカに二束三文で売り渡すきっかけをつくってしまった岸信介の汚名を晴らすべく、安保条約にも手をつけるのではないかと、僕はほんのちょっとだけ期待していますが、さて……。

実施後の調査で9割の有権者がその目的を理解していなかった、なんてことがないように願うばかりです。

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