映画「るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編」を観てきました。

このところ、お金を払って不快な思いをさせられる場所になっていたのですっかり足が遠のいていましたが、今週を逃せば機会は喪われると思い、最寄りのイオンシネマ新百合ケ丘で公開中の『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』をレイトショーで観てきました。

「京都大火編」では、e席リザーブで予約した席とはまったく違うチケットが劇場の自動発券機から出てくるというトラブルはありましたが、上映開始後、観客のマナーの悪さにイラつくことなく2作つづけて鑑賞できたのは初めて。また劇場に行こうという気になりました。

内容も素晴らしかったです。なかなかいい言葉が見当たりませんが、この作品の役者の多くが出演していたNHKの大河ドラマ『龍馬伝』(2010年)がそうであったように、一秒たりとも無駄のない作品。最高の役者を集め、ポスターにして使えるシーンだけをつなぎ合わせたような映画です。前作で度肝を抜かれた逆刃刀ならではの「あてる殺陣」。今回は事前にWOWOWのドキュメント番組『ノンフィクションW』でアクション監督・谷垣健治を通してのメイキング映像をチェックしていたので、よけいにおもしろかったです。

るろうに剣心
緋村剣心を演じる佐藤健についてアクション監督・谷垣健治は、『ノンフィクションW』で「演じ手に徹するのではなく、アイデアをどんどん出して作り手としても参加している」と語っていました。殺陣は絡む役者が決められたとおりに動くから成り立つのですが、スピード、技のキレ、スタミナとも一介の役者のそれではありません。

近年、日本のアクション映画のなかで強烈な印象を受けた作品のひとつに岡田准一主演の『SP 野望篇(2010年)革命篇(2011年)』があります。『革命篇』の上映に際して、共演の堤真一は「これ以上続けたら、岡田君は格闘家になるしかなくなる」と話していましたが、佐藤健もこれ以上殺陣を続ければ、”剣客”として生きていく以外になくなるのではないか、と考えてしまうくらいの凄まじさです。

その緋村と、浦賀沖に停泊する黒船で雌雄を決する志々雄真実(藤原竜也)の強さは、まさに”悪魔的”。剣心、相楽左之助(青木崇高)、斎藤一(江口洋介)、四乃森蒼紫(伊勢谷友介)の4人を一度に相手にする殺陣は凄まじいの一言です。着流し一枚でも困難を極めるシーンを、重厚な特殊メイクを施しながらやってのけるのだからすごい。特に顔は包帯を巻かれているだけでなく、いくつもの帯が目の前にぶら下がっており、視界はかなり狭くなっていたはずですからね。何度でも見たいシーンです。

その他で鮮烈だったのは、元御庭番衆の翁・柏崎念至(田中泯)。この作品の公式HPのプロフィールによると、田中泯は1945年生まれ。70歳ですよ。この年代であれほど肉体を酷使する殺陣ができる俳優は、そう多くはないでしょう。僕には松方弘樹(「十三人の刺客 2010年)」くらいしか思い浮かびません。見事に盛り上がった二の腕をみて、自分も身体を鍛え直そうと思いました。

翁と剣心を引き合わせることになる巻町操(土屋太鳳)の拳法も、気持ちいいくらいにキレていました。「今回は限界を超えたアクションをしないと操というキャラクターは見えてこないと思ったし、『若手女優が中途半端に頑張った」と言われるのは嫌だったので、操の心情がアクションに出るように精いっぱいやったつもりです。みんなからはリスみたいだねって言われました』(テレビファンWebより引用)と公開前に話していた土屋太鳳。「伝説の最期編」ではアクションシーンはないのですが、翁や蒼紫を看病するシーンで映る彼女の脹脛を見れば、その言葉に嘘がなかったことがわかります。

最後に神谷薫(武井咲)。道着を身にまとい、シャンと背筋を伸ばすほどに愛しさが募ります。なぎなたを手にして火が放たれた京都で剣心や左之助とともに戦う姿はいじらしく、黒船から海に投げ出された際の傷が癒え、海辺を歩くシーンは見惚れるほど可愛かったです。一年以上、民放のドラマに主役として出演し続けているのは伊達ではありませんね。

ONE OK ROCKの主題歌も良かったですね。特に「京都大火編」の『Mighty Long Fall 』。エンディングで流れた時、「もう一発あるぞ、ついてこいよ」という気持ちが伝わってきました。もう僕は若いアーティストの曲を積極的に聴こうとは思わないですが、iTunesでひさしぶりにポチりました。

僕は原作を読んでいませんし、アニメも見ていません。刀が不要の新時代になり、オリジナルという形でも続編はないでしょうから、「京都大火編/伝説の最期編」がWOWOWで放映されるのを楽しみに待つことにします。

【追記】「京都大火編/伝説の最期編」のテレビ初登場はやっぱりWOWOWでした。
「京都大火編」は2015年6月20日(土)21:00~、「伝説の最期編」2015年7月4日(土)21:00~。7月4日~5日は実写3部作に加え、アニメ版(テレビ、劇場版)を一挙に放送!ブルーレイに記録して永久保存です。

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