そのハンバーグ、実は・・・『震える牛』でゾッとする。

震える牛(相場英雄)『震える牛』のタイトルからまっさきに連想したのは、日本でも10年ほど前に大問題となった「牛海綿状脳症」(BSE)ですが、食品の加工現場にはそれよりもはるかに恐ろしい現実が横たわっていることに気づけ━━。そんな警笛を鳴らす内容です。フィクションと分かっていても「雑巾」という表現にはゾッとする響きがあり、激安価格で販売している冷凍ハンバーグを食べるのが怖くなりました。

内容的に少し薄いと感じるのは、僕がこのところ、登場人物のバックボーンを執拗に掘り下げていく大作を続けて読んでいるせいもあるでしょうが、オーソドックスな構成と、ストーリーの展開の早さはいかにも映像向き。
劇場公開するほどのスケール感はなく、くわえて「食の安全」という、民放ではドラマ化が難しいテーマだけにWOWOWの「連続ドラマW」枠はベストの選択でしょう(2013年6月16日スタート)。
連続ドラマW「震える牛」|WOWOWオンライン
主演は三上博史。映像化にあたって原作とイメージの異なる俳優が起用されたり、原作にはない役柄を追加するのは珍しくはないので驚きはしませんが、『誘拐』『下町ロケット』『MBO』『パンドラ』など、近年、WOWOWのドラマと言えば三上博史という印象。視聴率を気にせずにクオリティの高いドラマを作るためには不可欠な俳優ということでしょうか。昔から好きな俳優なので楽しみです。