日本アニメ史上に残る傑作!
WOWOWで録りためていた『宇宙戦艦ヤマト2199』。全編を一気に観ました。
いつだったか、深夜に民放で放映された劇場公開作品『宇宙戦艦ヤマト復活篇』(2009年)を観て、地球の危機を救うために立ち上がる「ニッポンの宇宙戦艦ヤマト」のキャラクターが安っぽいアメコミ風になっていることに愕然としたので、最新作と聞いてもほとんど期待はしていなかったのですが・・・・・・この作品はすばらしいの一言。欲を言えば、「艦長」の発音がちょくちょく「浣腸」になっているのを修正し、キャラクターのキラキラ感をもう少し抑えて欲しかったですが、日本アニメ史上に残る傑作と言わせていただきます。
物語に厚みはあれど破綻はなし。
西暦2199年は、放射能に汚染された地球を救うため、ヤマトがイスカンダル星にむけて旅立った年。つまり「ファースト ヤマト」のリメイク版です。大雑把にいえば、敵と戦いながら期限までに必要なものを取りに行って戻ってくるという至ってシンプルな設定。完成されている物語に新要素を加えることで厚みと緊張感を与えています。そのひとつが、ヤマトにもガミラスにもいる反乱分子の存在で、なかでも目を離せなかったのが、ヤマトの保安部のクルーである伊藤真也。最期も彼にふさわしいものだったと思います。
効果音と主題歌は昔のまま。
波動砲、主砲、ワープなど、あらゆる効果音が「ファースト ヤマト」から変わっていないのは、リアルタイム世代にとってうれしい限り。懐かしさに浸れるだけでなく、新たな興奮もあり、特にビーム砲が戦闘機、戦艦の装甲を突き破る「ベコンッ!」て音は快感。よくできています。
オープニング・テーマはもちろん、佐々木功の「宇宙戦艦ヤマト」。エンディングは毎回異なるテーマが用意されていますが、ジーンとして聴き入ってしまったのは「真っ赤なスカーフ」。京都の実家で弟と一緒に見ていた幼少期がありありとよみがえってきました。昭和のアニメの主題歌・挿入歌は名曲揃いですがこれもすばらしい曲ですね。
新キャラの登場で跳ね上がった巨乳率。
ヤマトはもともと女性キャラクターがきわめて少ない作品でしたので、山本玲(戦術科)、西条未来(船務科)、岬百合亜(船務科)、新見薫(技術科)、原田真琴(衛生士)などが加わったのは喜ばしい限り。ただ、スターシャやユリーシャを含め、いくらなんでも巨乳率高過ぎ。
思えば、森雪に関しては、昔からちょいちょいサービスカットがあったんですよね。ワープすると服が透けたり、アナライザーのスカートめくり、それに着替えシーンもありで(テレサにいたっては最初から最後まで全裸ですから)。だから流れといえば流れでしょうが、エヴァなんかとはスタートが違いますからね。胸の膨らみがかろうじて確認できる程度だった雪ちゃんが、古代にたっぷりとお尻をみせてから座るような真似をする究極のガリボインキャラとして登場した現実に混乱した僕は、もう少しで高額なフィギュアと一眼レフカメラをポチってしまうところでした。
・・・ともあれ、新しく加わった要素で邪魔になっているものはありません。半信半疑のまま、『さらば』のあとで『永遠に』『完結編』を観て後悔した覚えのあるあなたにこそ観てほしい作品です。
秋には完全新作劇場作品が公開!
そして、2014年秋には完全新作劇場作品『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』の公開が決定。この作品をものさしにすれば楽しみしかありません。願わくば、ガンダムのように現在のキャラクターにこだわらずに続けてほしいと思っています。
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